podcasting ポッドキャスト戦略論

コネクテッドTV広告としてのポッドキャストの有効性と購買動線

2026.01.26

smnl-youtube-ctv-podcast-marketing スマートフォンの画面で移動中や作業中に視聴されていたポッドキャストが、リビングルームの主役になりつつあります。YouTubeの発表によると、2025年10月におけるテレビ画面でのポッドキャスト視聴時間は、月間7億時間に達しました(出典: https://blog.youtube/news-and-events/podcasts-living-room-in-2025/ )。これは、前年の月間平均4億時間から約75%という急激な成長を遂げたことになります。

リラックスした環境での視聴という従来のテレビに近いスタイルと、デジタルならではのデータに基づいた双方向性が融合し、マーケティングのあり方に変化をもたらしています。本記事では、この巨大な視聴者層にどのようにアプローチし、購買へとつなげるべきか、最新の動向を解説します。

1. 10億人が視聴するYouTubeポッドキャストの広告価値

YouTubeは2025年2月、ポッドキャストコンテンツの月間アクティブ視聴者数が10億人を突破したことを公表しました。現在、ポッドキャストは一部の層向けではなく、YouTubeにおける主要なコンテンツの柱となっています。

1-1. リビングルームでの視聴時間が前年比75%増の背景

テレビでの視聴が急増している背景には、コネクテッドTV(CTV)の普及があります。2025年時点で米国の家庭の9割以上がCTVを所有しており、1日の平均視聴時間は2時間45分を超えました。YouTubeはこの傾向に対応するため、インターフェースを刷新。ポッドキャストを番組単位で管理しやすくし、連続視聴を促す環境を整備しています。

1-2. 従来のテレビCMとCTVポッドキャスト広告の比較優位性

不特定多数に届ける従来のテレビCMに対し、YouTubeのポッドキャスト広告は、視聴者の興味関心に基づいた精密なターゲティングが可能です。テレビという大画面で再生されるため、スマートフォンの広告よりも視認性が高く、ブランドの世界観をより深く印象付ける効果が期待できます。

2. 高いエンゲージメントを生むパラソーシャル関係の活用

ビデオポッドキャストの強みは、視聴者と配信者の間に築かれる深い信頼関係にあります。

2-1. 音声メディア特有のホストへの信頼がもたらす広告効果

視聴者は特定の配信者に対して、友人や知人に近い親近感を抱くパラソーシャル関係(一方的な親近感や信頼感)を構築します。このため、配信者が紹介する商品やサービスは、単なる広告ではなく信頼できる人物からの推奨として受け取られる傾向があります。

2-2. 視聴完了率80%超を支えるビデオポッドキャストの没入感

一般的なインターネット動画の視聴完了率が低迷する中で、ポッドキャストは80%以上という高い数字を維持しています。特にビデオポッドキャストでは、配信者の表情や身振りが加わることで没入感が高まり、広告が含まれていても最後まで視聴されやすいという特徴があります。

3. テレビから直接売る:次世代のオンライン購買体験

これまでテレビ視聴と購買行動の間には物理的な隔たりがありましたが、最新技術によってその課題が解消されつつあります。

3-1. 動画連動型QRコードによるスマートフォンへの誘導

YouTubeは、テレビ画面上にQRコードを自動表示する機能を導入しました。視聴者は手元のスマートフォンでスキャンするだけで、番組内で紹介された商品の購入ページへ即座にアクセスできます。これにより、認知から購買までの動線が円滑になりました。

3-2. 特定のタイミングで製品を表示するタイムド・プロダクト機能

加えて、AIを活用して動画内の最適なタイミングで商品タグを表示する機能もテストされています。配信者が特定の商品に言及した瞬間に、画面上へ購入リンクを提示することで、購買意欲が最も高いタイミングを逃さず捉えることが可能になります。

4. 2026年のプラットフォーム勢力図と出稿戦略

市場の拡大に伴い、プラットフォーム間の競争も激化しています。

4-1. YouTube vs Netflix vs Spotify。各プラットフォームの特性

YouTubeが圧倒的なユーザー数と検索性を強みとする一方で、Netflixは人気番組の独占配信による囲い込みを強化しています。Spotifyは音声と動画のハイブリッド体験に注力しており、マーケターは各プラットフォームの利用者層や視聴スタイルの違いを理解した上で、最適な出稿先を選定する必要があります。

4-2. BtoB・BtoC別、ポッドキャスト広告の成功事例とROI指標

BtoC領域では、日常的な消費財の紹介がQRコード経由での即時購入に結びつきやすく、BtoB領域では、専門的な解説番組を通じてリード獲得やブランドの権威付けを行う戦略が有効です。ROI(投資対効果)を測定する際は、単なるクリック数だけでなく、視聴完了率やブランドリフト調査(ブランド認知度や好意度の向上)を重視すべきでしょう。

5. まとめ

YouTubeがリビングルームで達成した月間7億時間という数字は、ポッドキャストが「大画面で楽しむプレミアムなコンテンツ」として定着したことを示しています。高精細な映像、AIによる最適化、およびスマートフォンとの連携。これらのインフラが整った今、企業にとってポッドキャストは単なる情報発信手段ではなく、顧客と深い信頼を築き、直接的な成果を生み出す強力なマーケティングチャネルへと進化しています。

参考情報

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曽志崎 寛人
PROPO.FM Producer
曽志崎寛人
歴史ポッドキャスト「ラジレキ〜ラジオ歴史小話」 ナビゲーター