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企業が配信するポッドキャストの増加
近年、事業会社がオウンドメディアとしてポッドキャストを配信するケースが増えています。
企業と消費者がダイレクトにコミュニケーションを図るプラットフォームとして注目を集めるポッドキャスト。ポッドキャストを活用したブランディング戦略は、これからの主流になっていくのかもしれません。
そこで今回は、国内企業が配信するポッドキャストをご紹介。各番組の構成から配信スケジュール、聴きどころまで、PROPO.FM独自の視点で解説します。
制作を検討している企業担当者の方には、このページで紹介している企業ポッドキャストの詳細調査資料をご案内しています。
自社が参考にしたい各番組が一体どの程度の制作時間をかけているのか、一体どんな目的で番組運営をしているのか、など、PROPOFMが独自調査した内容を紹介しています。
詳しくは、このページの最下部をご覧ください。
企業ポッドキャスト国内事例15選
株式会社ヤッホーブルーイング「よなよなエールの空想ビアパブ」
一緒に「今日の一杯」を堪能したり、ビールと料理の相性を語ったり…。ビールに夢中な大人たちがふらっと集まって、ひっそり乾杯するビールラジオです。
マスターはよなよなエール・御代田醸造所で働くキノケンさん。2021年の4月、コロナ禍でお酒を酌み交わすことさえ厳しくなってしまった中、家にいながらでもお酒を美味しく楽しんでもらう場所として配信を始めました。
<この番組の面白さ>
- 実在するお店で一緒に飲んでいるような気持ちになれるBGMとゲストとのやりとり
- ビールを注ぐ音、乾杯の音、「うまい」という声。聞いているだけで、よなよなエールを飲みたくなってくる
- 飲み方やジョッキの最適な大きさ、クラフトビールのあれこれについて学びも多い
中川政七商店「中川政七商店ラヂオ 暮らしの手ざわり。」
番組では毎週、公私ともに仲の良いひと組のゲストが登場し、身近な暮らしの道具をテーマに、道具とのより添い方を語り合います。
番組開始は2022年1月。暮らしの道具を扱う中川政七商店が「日々の暮らしがもっと心地よくなってほしい」という想いから配信をスタートしました。ポッドキャストを選んだのは、「ながら聴き」できるからという、忙しいリスナーに嬉しい配慮も。
<この番組の面白さ>
- ゲストが愛用している道具への想いを語るくだりでは、実際に手にとってみたくなる
- ゲストはナビゲーター・クリスさんの仲の良い方ばかりなので、いつもは見られないゲストの”素”が垣間見える
- オープニングBGMの、料理する音や水が流れる音が心地よい
北欧、暮らしの道具店 「日曜ラジオ「チャポンと行こう!」
ネットショップおよびECメディアを運営する「北欧、暮らしの道具店」の店長・佐藤さんとスタッフ・青木さんが配信しているインターネットラジオです。
リスナーからのお便りを元に、時に熱く、基本ゆるーくおしゃべりが展開されます。お風呂でくつろいでいる気分になる番組です。
定期配信開始は2018年5月。2021年には累計再生回数が1000万回を突破。
日曜日の夜、「明日から平日が始まるなぁ」という気重さが少しでも軽くなるようなコンテンツをつくってみたい、お客様を身近に感じられるような場を持ちたいという想いでスタートしました。
<この番組の面白さ>
- 同世代(30〜40代)女性にとって身近な話題が多く共感しやすい
- 生活の細々とした「みんなどうしてるんだろう?」が解決する
- ECサイトを運営しているが、唐突な商品紹介はない
- 一緒に雑談しているような気分になる
サイボウズ「サイボウズ式第2編集部ラジオ」
webメディア「サイボウズ式」の読者が集まったコミュニティ「サイボウズ式第2編集部」が2018年9月に配信をスタート。チームワークやこれからの働き方をテーマに、おしゃべりをしたり、会いたい人に会いに行く番組です。
「サイボウズ式」の読者ともっと仲良くなり、チームとして新しい働き方を一緒に創り出していくことを目指して始まりました。「サイボウズ式」好きが集まれば自然と何か生まれるのでは?との可能性が秘められたポッドキャストです。
<この番組の面白さ>
- 勉強会に参加している気分になれる
- 「サイボウズ式」内のざっくばらんな雰囲気がわかり、サイトのファンになりそう
- 概要欄に書かれたエピソード内容を読むだけでも学びになる
メルカリ「mercan.fm」
メルカリグループ全員が発信できる2016年5月にスタートしたコンテンツプラットフォーム「mercan(メルカン)」。「メルカリの人を伝える」をコンセプトに、グループ内で活躍するメンバーや社内での出来事についてを発信しています。
ポッドキャスト「mercan.fm」は、コンテンツプラットフォームのひとつとしてスタート。より多くの仲間と出会うために、メルカリという企業や人・文化、そして日々の様子など、メルカリの今を発信する番組です。
<この番組の面白さ>
- メルカリ社員のコミュニケーションツールになっている様子
- メルカリに企業としての興味をもつ学生や顧客・取引先など、メルカリ内部がよくわかる
株式会社10X代表・Yamotty(矢本真丈) 「Zero Topic – ゼロトピック -」
スタートアップ・株式会社10Xを経営するYamottyこと矢本真丈氏が、2020年3月から配信している番組です。
ポッドキャスト番組「We are FreeAgenda」の配信もしているyamottyさん。コロナ禍に「新しいことを始めるチャンス」と思い、当番組を開始しました。
スタートアップ・小売・歴史・教養・テクノロジー・プロダクト中心の組織づくり・DX・コーポレートガバナンスなど、さまざまな分野を取り扱っており、10Xの事業や組織についても触れています。
<この番組の面白さ>
- 話題のジャンルが幅広く、さまざまな知識を得られる
- yamottyさんの語り口が柔らかく、どのジャンルでもわかりやすく説明してくれる
アドビ株式会社「Adobe Experience Cloud」
アドビの持つ卓越した顧客体験創出のテクノロジーと専門知識を活かし、最新のデジタルマーケティングやCXM(顧客体験管理)の理解を深めることのできる体感学習型ポッドキャストです。
2021年に配信を開始。企業における真の差別化要因「エクスペリエンス(顧客体験)」は一体何なのか。モノではなく顧客の「体験価値」を売る とは?
変化を続ける顧客のニーズを予測し、企業がデジタル変革を推進することで優れた顧客体験を提供するためのヒントを届けています。
<この番組の面白さ>
- 企業を舞台にしたドラマが挿入され、非常にわかりやすくできている
- PDF資料も用意してあり親切
- デジタルマーケティングにまつわる疑問や用語について説明してくれる
阪急阪神百貨店「おうちラジオby阪急うめだ本店」
この番組は2020年3月のコロナ禍、阪急うめだ本店・リビングチームが配信を開始しました。日々を楽しむためのヒント、暮らしのトレンド、イベント情報やその企画背景について、毎回ゲストや売場スタッフ、マーケティングメンバーでゆるくおしゃべりする番組です。
田代珈琲・社長のコーヒー講座や、ベテランスタッフによるバレンタインイベントの裏側トークなど、ちょっとした知識や工夫でおうち時間が楽しめるエピソードが多数。
伝えきれない商品のあれこれを、気軽に聞いてもらいたいとの想いが詰まっています。
<この番組の面白さ>
- 買いに行こう!と思わせる商品ラインナップだが、セールス目的でないところがいい
- 社内の販売員、マーケティングを担当されている方による説明で、デパート商品とともに従業員の素敵さがわかる
SEIKO「時間時答」
2020年3月、時計の老舗・SEIKOが世界中に「やさしい時間」が広がっていくきっかけになりたいとの想いから配信をスタート。番組では誰の中にもあるかけがえのない時間、「やさしい時間」に耳を傾けます。
ゲストは宇宙飛行士の山崎直子さん、野球選手の大谷翔平さんなど、そうそうたる顔ぶれです。そんなゲストの語る時間にまつわるエピソードや仕事へのこだわりは聴きごたえあり!
各界の著名人の生の声や意外なものの見方などを知る、穏やかな時間を体験できます。
<この番組の面白さ>
- BGMなし、雑音少なめ。ゲスト1人の声だけが聞こえるので、聴き心地がとてもいい
- 各界の著名人の生の声や意外な物の見方などが聞けて面白い
- 10分程度で短くサクッと聴ける
- 人にとってのかけがえのない時間にフォーカスを当てているのが魅力
世田谷美術館「セタビ・ポッドキャスティング」
美術館に親しみを持ってもらえるように、との想いで、開館20周年を記念して2006年7月に番組をスタート。展覧会やイベントの最新情報を音声コンテンツにして紹介しています。
ホストは美術館の学芸員さんが担当。イベントのコンサート音源が聴ける回や、もりひさしさんをゲストに「はらぺこあおむし」の翻訳秘話を語るインタビュー回など、この番組でしか聴けない貴重な情報がぎゅっと詰まっています。
<この番組の面白さ>
- 特別展やイベントの特典のようなポッドキャスト
- BGMなどは基本なし。インタビュー回でも終始落ち着いた雰囲気で進むのが心地よい
- あまりメディアに出ないゲストが多く、興味のある方には貴重な音源になりうる
ファンタラクティブ株式会社 「FUNTERACTIVE Radio」
ユーザーファーストなサービスをともに考えながらつくる、デザインとエンジニアリングの会社・ファンタラクティブが、2021年4月に配信を開始したポッドキャストです。テーマは幅広く、働き方や組織開発やデザイン・クリエイティブ・テクノロジーのトレンドについてなど。
代表・井村さんを中心に、プロジェクトをしっかり「終わらせる」ノウハウやディレクトリマップについてなど、仕事の具体的な進め方のポイントやこだわりを語り合います。
完全リモートワークの同社。社内のコミュニケーションや雰囲気を共有するツールとしても役立っているようです。
<この番組の面白さ>
- 社内に向けには、仕事の具体的な進め方のポイントを共有できる
- 一般リスナーには、勉強会に参加したようなお得感あり
- 就職や転職を検討中の方には、社内の仕事への取り組み方や雰囲気がわかる
COTEN inc.「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」
歴史を愛しすぎた2人と歴史弱者が配信する、笑いあり、涙ありの新感覚・歴史ポッドキャスト。歴史を通して「人間とは何か」「現代人の抱える悩み」「世の中の流れ」を読み解いていきます。
配信開始は2018年11月。2020年にはJapan Podcast Awardsで大賞とSpotify賞をダブル受賞した、超人気番組です。
お金を軸に人間の歴史をひも解く回やエリザベス1世の生涯を語り尽くす回など、新しい切り口での考察がとにかくおもしろい!学校の授業では教えてくれない、暗記だけではない歴史本来の姿を伝えています。
<この番組の面白さ>
- 日本史、世界史、歴史から見る現在など新しい切り口での歴史の考察
- 歴史の基本だけでなく、当時の温度感まで伝わるような語り口
- リスナーが勉強している感覚はゼロ。歴史上の人物を社内の同僚並みに身近に感じられる語り口は秀逸
ECC「ECC 英会話 Podcasting 知ってる単語でこんなに話せる!」
ポッドキャストの人気ジャンルである英語コンテンツ。その中で、ECCの質の高さを見せてくれるのがこちらのポッドキャストです。
「seen better days」や「clothes make the man」など、ネイティブの日常会話によく使われる表現を毎回ピックアップ。ネイティブの講師・ユキオさんと日本人講師・カオリさんが、英語と日本語で交互に解説してくれる、耳から英語を学びたい人に嬉しい英語学習ラジオです。
ハードルが高いと感じてしまう人も多い「英語学習」。知ってる単語を使うだけでも幅広い英語表現ができることを知ってもらうことで、英語を「面白い、楽しい」と感じてくれる人を増やしたいという想いが込められています。
<この番組の面白さ>
- ユキオさんは英語のみですが、カオリさんが日本語で説明を挟んでくれるので、難しくてもついていける
- 内容が実用的。ビジネスや大人同士の会話での表現が多く、学生向けでないところが特徴
- ネイティブが使う慣用句という、英会話上級者でもつまづくポイントに特化しているところがいい
講談社「聴く講談社現代新書」
講談社現代新書シリーズから毎週1冊ずつ取り上げ、概略紹介と冒頭をプロの朗読で楽しめるポッドキャスト番組。新刊だけでなく既刊の名作も積極的に取り上げ、幅広い知識と教養を提供してくれます。
配信開始は2021年4月。本のジャンルは現代思想・経済・金融・哲学・社会学・サブカルチャーとさまざまです。「立ち読み感覚」で気軽に教養に触れ、学びたいテーマとの出会いや新しい発見の機会を提供したいという想いでスタートしました。
<この番組の面白さ>
- 概略と冒頭本文を「立ち読み感覚」で聴ける
- 気軽に新書の内容に触れられる。いつもは買わないジャンルの本でも興味が出そう
- 本屋店頭にあるPOPを読んだ後のように、この本読んでみようという気にさせる
Wired「Wired Japan」
雑誌「WIRED」日本版の編集部がお届けするポッドキャスト番組です。雑誌の編集後記に変わるものとして、編集部メンバーやさまざまなゲストが「Wired」の世界を読みときます。
配信開始は2019年。雑誌1冊を編み上げる過程で、誌面からこぼれ落ちてしまったたくさんの情報や裏話…。これをうまく読者に伝えることで、誌面の内容を深く理解し、多角的に読んでもらえる仕掛けをつくれないかという想いから番組がスタートしました。
<この番組の面白さ>
- 雑誌「Wired Japan」編集部の雰囲気が身近に感じられる
- さまざまカルチャーに造詣の深い編集部の方たちの知識を一緒にブリーフィングしている感覚で聴ける
- イベントや出版物の裏側や、さらに詳しい話が聞ける
オウンドメディアに企業ポッドキャストを検討中のご担当者の方へ
企業配信のポッドキャスト15選、いかがでしたか?
ポッドキャストの活用に関心は高まっているものの、「事例も少なく、社内の企画会議や稟議に上げづらい…」というご担当者の方も少なくないのではないでしょうか。
そんなお悩みに応えるべく、PROPO.FM の制作チームで企業配信で人気のポッドキャスト15番組の各番組の概要や目的、面白さに加えて、番組制作にかかるコストの見通しなどについて独自調査を行い、事例集にまとめました。
ぜひ、皆様の会社のポッドキャスト配信に向けた企画書作成の一助にしていただけたら幸いです。
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